Long Stories
タイトルの末尾に*が付いている作品は
R18指定です。
FALL INTO HEAVEN
何も遺さない者たちの、
刹那と永劫の物語。
「第九機関」シリーズ第5弾。
(※同じ組織や世界を舞台にしているのでシリーズとしていますが、単体でもお楽しみいただけます )
星合残夜
一族を滅ぼした兄と、兄を裁こうとする弟の、
殺し殺される願いとさだめの物語。
新月の夜は願いのほとりで
魔法士と剣士を二強の柱と定めた国で、
互いに守り合う兄弟の、願いと命の物語。
COFFIN THE MEMORY
互いが生きる理由だった兄弟の、
守り守られる罪と赦しの物語。
「第九機関」シリーズ第4弾。
(※「FLUTTER IN DAWN」のスピンオフですが、単体でもお楽しみいただけます )
FLUTTER IN DAWN
誰かを守って死にたかった青年と、
誰かに殺されて死にたかった青年が、
生きることを選択するまでの物語。
「第九機関」シリーズ第3弾。
(※同じ組織や世界を舞台にしているのでシリーズとしていますが、単体でもお楽しみいただけます )
ディア・ピグマリオン
旧市街の廃ビルから飛び降りようとしていた青年は、
ひとりの画家に声をかけられる。
「私に、君の時間を、しばし分けてもらいたい」
僕でいいのと青年は尋ねた。
君がいいと画家は答えた。
描くことで愛し生きることしか選べない画家と、
モデルとなり愛され生きることを選んでいく青年の、
淡い日々の物語。
CLIMB TO HELL
《護衛人》の少女に連れられて、
《疑似餌》と呼ばれた“僕”は或る洋館に囚われた。
《調整人》の女性が“僕”に告げる。
――1か月の軟禁と引き換えに、貴方の日常を復元するわ。
雨の降りつづける山の手の洋館で、彼らと綴るのは非日常か日常か。
「第九機関」シリーズ第2弾。
※同じ組織や世界を舞台にしているのでシリーズとしていますが、単体でもお楽しみいただけます 。
ゼロ線上のバラッド*
明治~大正時代くらいの日本に似た架空の国が舞台。
25歳の大学院生・怜司(レイジ)と、
21歳の若さで教授に就任した瑞紀(ミズキ)は、幼馴染で、
互いに相手に片思いをしつつ、同じ研究室で新薬の開発に勤しんでいた。
ある日、凄惨な事件が瑞紀を襲い、
瑞紀の精神は崩壊寸前まで追い込まれる。
衰弱していく瑞紀を生かすため、怜司は、ひとつの計画を実行する。
――君は、悪魔の薬の製造者になる覚悟はある?
恋着と罪科を縦軸に、報いと赦しを横軸に展開する、
「21日間の記憶」の物語。
ヘヴンリーブルー
自由を手に入れるには、一番にならなきゃいけなかった。
自分が自分として在るためには、並び立つものがなにもないほどに、
遥かな高みへ上りつめなければならなかった。
保護の檻に入れられ、飛ぶことを封じられるのがこどもなら、
義務の枷を付けられて飛べなくなるのが、おとななのかもしれなかった。
Heavenly Blue――
空を望んだ風使いのこどもと、
空を望めないおとなが交叉する、
春の終わりの、青いおはなし。
NONE BUT RAIN*
おとなになったら、ぼくも誰かを抱くのだろうか。
どんな欲で、抱くのだろう。
承認欲? 支配欲? 嗜虐欲?
――生きる欲?
なまなましい、生きる欲を、性欲に変換して。
こんなふうに、誰かに、欲をぶつけるのだろうか。
ぼくを抱いてきた、数多のおとなたちのように。
保護者と庇護者、おとなとこども、生と性が交叉する、
かわいた夜に閉ざされた世界で、
雨を望みつづけた、兄弟の物語。
「第九機関」シリーズ第1弾。
ファントム・パラノイア*
資源に乏しく、子供が生まれず、老人ばかり増えた半島の国で、
ヒトは、ヒトを、養殖しはじめた。
試験管の中で育てられ、
十代半ばの躰になったら出荷される少年少女たち。
自我を消され、意志も封じられた彼らは《オルタナ》と呼ばれ、
その躰は公共の資源(リソース)として消費されていく。
需要を満たすために。必要とされるために。
或る躰は労働用に、或る躰は愛玩用に、そして、或る躰は――
「ぼくの命は、正しいですか?」
ひとりの研究員と、彼に関わった人々と、
《オルタナ》たちの記録として綴った、
短編連作風ディストピアSF小説。
空人ノ國
「今日も、私の抜け殻は、正しく仕事をこなしている」
双子の巫女に支えられた国があった。
死刑執行と安楽死を担う《浄めの巫女》と、
生贄として霊峰に身を捧げる《鎮めの巫女》。
「平和」に整えられた「神聖」な国。
だが、いつしか人々のあいだに、或る特殊な薬が蔓延してゆく。
認知機能はそのままに、感情だけを麻痺させる、その薬は、
ひとりの青年の願いが創り出したものだった。
「咲けないのなら、芽吹きたくなんてなかった」
信仰に束ねられた国で、
「神殺し」を試みた青年と、
《神様》に抗おうとした少女たちと、
《かみさま》から逃れようとした少年たちの、
滅びゆく心が綴る和風SF小説。
サイソウ
星の中 夢をみようとして
宝石をもたない体で
磨きつづけていたのは硝子 指を蝕むだけ――
夏の夜と朝の狭間で、かつての夢と『再会』した、
シンガーソングライターになりたかった女の子の短いおはなし。
パペット・チルドレン
スモッグに覆われた、星の見えない空。
魚のいない、毒の海。
強酸の雨に冒された、海底に沈みゆく大地。
過去の戦争によって衰退し、汚染の進んだ臨海の国に、
《天使》と呼ばれる、ふたりの少女がいた。
《天使の種子》と称される『寄生する機械』を移植され、
死なない体をもつ彼女たちは、
『平和のための兵器』として、
未だ各地に残る『戦争のための兵器』を回収していく。
大人たちの下で、日々、淡々と命令を受けながら。
一方、国を統べる《教会》から逃亡を続ける、ひとりの少年がいた。
国中を転々としながら、彼は数々の『終焉』に立ち会っていく。
互いに回りつづける歯車が噛み合うとき、
その先にあるものは、滅びか、それとも――
死にかかった世界に生きる、死なないこどもたちの物語。
匣ノ街
建設されてから、どれくらいの年月が経ったのか。
もう誰も知らない、老朽化した地下都市があった。
人々は、階級ごとに定められた階層で暮らしている。
その最下級の居住区で、始末屋として生きるひとりの少女がいた。
ある日、少女のもとへ、
地下都市を統括する《公社》を追われた研究員の男を指定場所まで
送り届けろという依頼が舞い込んでくる。
淡々と仕事をこなす少女だったが、
途中、少女は見たことのない『機械の化け物』に襲われ、
瀕死の重傷を負う。
そこへ現れたのは、不気味な防護服に身を包んだ人間たち。
その中で、ひとりだけ、防護服をまとわない青年がいた。
青年は静かに尋ねる。
「お前は、俺が、お前を生かすことを許すか」
老朽化した地下都市を舞台に、
人間兵器として闘う青年と少女の物語。
心の在り処を探す退廃的SF小説。
羽人物語
いつか、地上に棲めなくなった人々は、
《方舟》をつくり、空へと逃れた。
滅びをもたらす《かみさま》の影に怯えながら、
雲に隠れて、空を往く。
飛べるこどもは雲の外で、かみさまと戦い、方舟を守る。
飛べないこどもは夜の中で、からだを拓き、おとなを迎える。
そして、飛べなくなったこどもは、やがて次のおとなになってゆく。
空という檻の中で。
失って、喪って、うしなって、
それでも彼らは願いつづけた。祈りつづけた。
生きるという、罪と、贖罪と、希みを。
空に浮かぶ都を舞台に、
《戦闘機》として空でたたかうこどもたちを縦糸に、
倡伎として夜を舞うこどもたちを横糸に織り成す、
願いと祈りの和風ファンタジー。